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■ 日本現代詩文庫 第二期1 『麻生直子詩集』 (絶版)
解説/相澤史郎・佐川亜紀
彼女の詩を語るのに欠かせないのは、奥尻島である。麻生詩の原イメージは、北の奥尻という「島」にあるといえる。「島」から日本を見据え、世界の悲惨を凝視する詩は、哀しいが、限りなく強靱である。(相澤史郎・解説より)
ISBN4-8120-0553-1 定価1359円+(5%税)

■ 日本現代詩文庫 第二期2 『木村迪夫詩集』 (絶版)
解説/松永伍一
読者として忘れてならぬのは、土着の思想の深化の過程にあって木村迪夫がかつて縄文の世から抱えていた風土の闇を身内に感受して来たこと、そしてその闇の迷蒙を必死に引き裂こうとしてきたことである。(解説より)
ISBN4-8120-0559-0 定価1359円+(5%税)

■ 日本現代詩文庫 第二期3 『若松丈太郎詩集』
解説/小海永二・三谷晃一
彼は、問題をこちら側に引き寄せるのでなく、恐山やチェルノブイリでしたように、そのなかにすうっと入っていくことで、一つの可能性をさぐり当てる期待がある。彼はそれだけの資質を持つ、稀な詩人である。(三谷晃一・解説より)
ISBN4-8120-0587-6 定価1359円+(5%税)

■ 日本現代詩文庫 第二期4 『なんば・みちこ詩集』 (絶版)
解説/新川和江・一色真理
詩人なんば・みちこにとって、詩を書くこととは、自分の〈影〉を探索し、〈影〉と合一化することによって、〈光〉と〈影〉とに引き裂かれる以前の自分自身を回復しようとする、根源的な営為にほかならないのだ。(一色真理・解説より)
ISBN4-8120-0579-5 定価1359円+(5%税)

■ 日本現代詩文庫 第二期5 『暮尾淳詩集』
解説/伊藤信吉
文句なしにひとこと言う。暮尾淳は一貫して歴史意識による透視、現実意識による時代と世相と人事とを語るリアリズムの眼を内蔵する詩人であり、それを哀切語に、あるいは隠し手法で作品化する抒情性詩人である。(解説より)
ISBN4-8120-0582-5 定価1359円+(5%税)

■ 日本現代詩文庫 第二期6 『柴田三吉詩集』
解説/草野信子
世界と自己との違和を、検証するように表現していった時、結果として、柴田三吉の詩編は鋭い批評の視線を持つことになった。持続的な詩作によって柴田が獲得したのは、言葉がひとつのこころの奥深くに届くことの歓びである。(解説より)
ISBN4-8120-0607-4 定価1359円+(5%税)

■ 日本現代詩文庫 第二期7 『甲田四郎詩集』
解説/鎗田清太郎』
甲田四郎の言葉をつきつめていけば「“生活”そのもののリアリティをもつ詩を書きたい」「詩で“生活”そのものを再現したい」ということになるであろう。つまり最も「言文一致」に近いことを感じさせる詩なのである。(解説より)
ISBN4-8120-0615-5 定価1359円+(5%税)

■ 日本現代詩文庫 第二期8 『宮沢肇詩集』
解説/秋谷豊・鎗田清太郎
宮沢肇の詩は最新の言語論、詩学の批判に耐える、いやむしろ「言語原理」をテーマにしたその実験的作品(それだけではないが)ともいうべき技法と構造をもった作品である。(鎗田清太郎・解説より)
ISBN4-8120-0638-4 定価1359円+(5%税)

■ 日本現代詩文庫 第二期9 『高垣憲正詩集』
解説/藤富保男・鈴木漠
ときには容赦なく事物の持つ本質を剔抉してみせた、かつての膂力に替わって、近年の詩篇には、事物たちの魂を慰撫し、鎮めようとする意図が、期せずして立ち現れているようでもある。(鈴木漠・解説より)
ISBN4-8120-0641-4 定価1359円+(5%税)

■ 日本現代詩文庫 第二期10 『松尾茂夫詩集』
解説/甲田四郎・和田英子
彼自身も三枚目の貌で詩のなかに登場する。真面目になればなる程おかしさを増す「三枚目」を地顔とするのには、己れと現実を一定の距離において客観視し、こだわりを持続させることである。(和田英子・解説より)
ISBN4-8120-0645-7 定価1,470円(5%税込)

■ 日本現代詩文庫 第二期11 『佐々木洋一詩集』
解説/原田勇男・高村創
初期のみずみずしいファンタジーの宇宙と、その後の現実のくらしの中で鍛えられた詩魂が再度出会うことによって、より豊かで壮大な作品が書けるのではないかと期待している。(原田勇男・解説より)
ISBN4-8120-0650-3 定価1,470円(5%税込)

■ 日本現代詩文庫 第二期12 『くにさだきみ詩集』
解説/村田正夫
詩の社会性、批評性、記録性…といったものの固まりのような詩を書きまくっている。いわゆる復古調の逆コースをたどる社会状勢に抵抗を貫く詩人の姿勢が、くにさだきみの全詩作品を支えている。(解説より)
ISBN4-8120-0691-0 定価1,470円(5%税込)

■ 日本現代詩文庫 第二期13 『尾花仙朔詩集』
解説/塚本邦雄・島内景二・今駒泰成
詩歌は、比喩と新しい定義づけによって、不条理の容器としての世界に弱い人間が立ち向かい、凌駕する唯一の手段なのである。それは、人間のさかしらな創造物などではなく、生命を与えられた生き物として息づく神秘の存在なのだ。(島内景二・解説より)
ISBN4-8120-1184-1 定価1,470円(5%税込)

■ 日本現代詩文庫 第二期14 『白川淑詩集』
解説/大野新・麻生直子
白川淑の表現活動が単に京ことばを方言としたひと括りではない。阪神淡路大震災に遭遇した彼女の作品を読むと、鎮魂再生を核として生きてきた祈りや根元に至る生命力と詩精神を見せられる。(大野新・解説より)
ISBN4-8120-0728-3 定価1,470円(5%税込)

■ 日本現代詩文庫 第二期15 『日高滋詩集』
解説/有馬敲・中村不二夫
あまりに誠実な日高は、他者、神などに救いを求めず、徹頭徹尾自己を笑うことで孤独を回復してきた。ユーモアの源泉は、その刃を自らの喉元に向け、社会を他者を神を、そして自己を嘲笑していることにある。(中村不二夫・解説より)
ISBN4-8120-1185-X 定価1,470円(5%税込)

■ 日本現代詩文庫 第二期16 『江島その美詩集』
解説/伊藤桂一・鈴木亨・村上博子
詩「水に抱かれて」にみられる、家の崩壊感覚とそれへの美意識は、あるいは彼女自身の、水への関心を超えた、さらに新しい世界への、飛躍の予感を象徴していると、いえるのかもしれない。(伊藤桂一・解説より)
ISBN4-8120-0763-1 定価1,470円(5%税込)

■ 日本現代詩文庫 第二期17 『下村和子詩集』
解説/福田万里子
いつだったか「私は不器用なので、どうしてもスマートに書けない」と、ぽつりと言った彼女の言葉を思い出す。だが、下村さんの作品を読んでいると、ブナの森に湧く水を飲んでいるような救いを感じるのは、生活や生き方の見えないスマートな詩を、はるかにしのいでいる証であろう。(解説より)
ISBN4-8120-1192-2 定価1,470円(5%税込)

■ 日本現代詩文庫 第二期18 『直原弘道詩集』
解説/松尾茂夫・伊勢田史郎
直原の詩は、内部と外部のかなり大きな振幅のなかで推移してきた。直原が詩人である以前に、ひとりの生活者であり、行為者でありつづけようとして抱えこんだカオスによるものだろう。直原詩の魅力はこのカオスと作者のせめぎあいのなかで生まれ、たかめられてもいるのである。(松尾茂夫・解説より)
ISBN4-8120-1208-2 定価1,470円(5%税込)


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