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  詩集 曼珠沙華
浅井 たけの/著
炎えてしまえるほど/熱情的に生きられれば
いつきても/かまわない死//

灼熱の日が翳り/無言の終が
忍びよるとき/紅く炎えたままで
地を覆うやさしさ//
                    『曼珠沙華』より
ISBN4-8120-1393-3 C-0092 定価:2,100円(5%税込) 
     
    詩集 色わけ運動会
畠山 義郎/著
疲れた地球の凹凸の皮膚を呼吸しながら孤立無援の思想と情念を激しく奏でつづける北の詩人の魂。これは、概念的な農村的リアリズムをはるかに超えて生み出された象徴的イメージがみなぎる新詩集であり、戦慄に満ちた新しい予感を孕んで屹立している。(森田 進)
ISBN4-8120-1394-1 C-0092 定価:2,625円(5%税込) 
     
  〔新〕詩論・エッセー文庫3 『詩とハンセン病』
森田 進/著
生きている証しと生の豊かさを描く日本のハンセン病詩を、今、どのように詩史的に位置付け、評価するのか。緊急の課題である。
ISBN4-8120-1399-2 C-0192 定価:1,470円(5%税込) 


     
    新・日本現代詩文庫15 [南 邦和 詩集]
彼の詩に触れてつくづく思うのは、南邦和のしめした喜怒哀楽のその根底をながれる「喪失者の痛み」という一語である。単なる喪失ではない。突如身に降りかかった余儀ない故郷喪失である。そこには追放という芳しからぬ恥辱までが付着していて、痛みは哀しみと怒りとを生み、怒りはやはり告発の様相を帯びている。(三木英治・解説より)
南邦和は、「戦争」という暴力の義務、価値のためいくさ蟻のように死んでも行進を強制する殺し屋の幻影を、そしてまた、虐げられ、追われる者の死と飢えの叫びの幻聴を聞き慟哭するのである。/略/「ゲルニカ」の前に立つとき、詩人南邦和の瞼の裏には、埋める者と埋められる者の悲歌「凍土の墓地」(詩集『都市の記憶』所載)が泛かぶ。その彼方に、彼の幻想空間咸興((ハムフン))がある。(山崎森・解説より)
ISBN4-8120-1384-4 定価:1,470円(5%税込)
     
  詩集 鈍色の海 
坂本公子/著
このままでいいのか、と、現在の生に疑問を投げつづける作者の張りつめた思いの深さが、読み手の心を抉る。表現の核心に、この深い嘆きや問いが噴き出していて、その切実さが緊張感を伴って迫ってくる。(森田 進)
ISBN4-8120-1388-7 C-0092 定価:2,100円(5%税込) 
     
    詩集 獅子座流星群
朝倉 宏哉 /著
啄木の見上げた飛行機、流星が降る縄文遺跡、ガンジス河という共同墓地などの現場に身を置いて、詩人は世界をなまなましく受け取りながら、詩を自在に呼吸し構築していく。ことばの機知力を駆使しながら、次々と繰り広げられる詩の可能性とおもしろさに、読者は興奮せずにはいられないだろう。(森田 進)

ISBN4-8120-1390-9 C-0092 定価:2,100円(5%税込) 
     
  詩集 夢の寄港地
松本 高直 /著

ここには、夢と現実の二本立て興業や対立的同居はない。夢と現実が国境なしに出入りしていて、豊かな幻想性と鮮烈な現実感を創造している。これは、歴史と時間の制約から解放されたのびやかで楽しい世界であり、想像力が紡ぐ遊びの基地なのである。(森田 進)
ISBN4-8120-1391-7 C-0092 定価:2,100円(5%税込) 
     
    詩集 揺れながら今日
天木三枝子/著
春夏秋冬、移ろい巡る季節の中で、微妙に揺れ動く心を形象していく行為が、みごとな詩の世界を現出した。雲も雨も風も音も花もこれらはすべて、具象的な、と同時に、鋭い抽象的な絵画になって、ふるさとのように深く刻まれた心象風景になっている。 (森田 進)
ISBN4-8120-1392-5 C-0092 定価:2,100円(5%税込) 

     
  詩集 死を創るまで
千葉 龍/著

名もなき(正確には、名も知られぬ―か)一本の野の草である。
人に踏みつけられてゆく道の一粒の石である。そう思ってきた。
ただ、心眼の人が手折り、あるいは拾い上げてくれれば、案外、
かなりのものであることがわかるはずだという矜恃はながくなが
く心の裡に畳んでいた。傲岸だろうか。(あとがきから)

ISBN4-8120-1397-6 C-0092 定価:2,100円(5%税込) 
     
   

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