|  | ■詩集 曖昧な旅人 山野井 悌二/著
 この七十五歳の処女詩集の中には、夫人を弔う想いが随所に見られる。「妻への鎮魂詩集」と名付けてもおかしくないくらいである。これほど慕われ、死後もなお愛され続ける亡き夫人は幸せというしか言葉が見つからない。
 読者は「曖昧な旅人」と一緒に、どの地のことかを楽しみながら、旅したことのある所なら、想い出をなぞりながら読んでいただきたい。 (山本龍生 跋より)
 ISBN4-8120-1424-7 C-0092 定価:2,625円(5%税込)
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            |  | ■詩集 やわらかい旋律 井手 ひとみ/著
 ここにあるのは、人の意表を衝く、逞ましい自律した詩精神である。切っ先鋭い日常への切り込みにどきどきし、さらに、切り裂いてみせた光景に呑みこまれそうになる。それでいて、再びしっかりと呼吸を整え直していく姿勢が心憎いのである。 (森田 進)
 ISBN4-8120-1414-X C-0092 定価:2,100円(5%税込)
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            |  | ■詩集 まどろみ 夏木 元/著
 まどろみ
 
 早起きした孫が/素足で/廊下を走って来る音//それは/一日のやって来る音//やがて/春のやって来る音//どこかできっと/神様も/聞いて下さってる音
 ISBN 4-8120-1423-9 C0092 定価:本体1,800円+税
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            |  | ■21世紀詩人叢書50『我らの明日』 秋元  炯/著
 これは、まさに現代の黙示録である。『見えない凶器』である「近代主義」という魔性と、「戦後民主主義」という毒性を告発し、挑戦する図式を採った構成となっている。まさに“血まみれの男”が体を張って、魂の底から絞り出したものということができよう。
 ISBN 4-8120-1426-3 C0392 定価:1,995円(5%税込)
 
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            |  | ■ 新・日本現代詩文庫19 【小川アンナ 詩集】 小川アンナさんの世界はその初期の段階からすでに、持って生まれたすぐれた知性と美的感受性の上に、成熟した女性の豊な体験を加えて築かれた認識の深さ、女性性の哲学とも言うべき思考構築の強靭さをみせているが、近年の作品ではとくに「老い」について書かれた言葉の新鮮さと独特の感受性の表現がすばらしい。(新井豊美・解説より)
 ISBN4-8120-1387-9定価:1,470円(5%税込)
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            |  | ■ 新・日本現代詩文庫21 【新編 滝口雅子詩集】 *日本現代詩文庫13滝口雅子詩集より再収録一部加筆
 「玄界灘/その前にうしろに/故郷はなかった」と言い切るところに、詩人滝口雅子のすがすがしさを覚える。この詩人は朝鮮にあっても、日本的な「家系」形成の場、血縁の情にからんだ「故郷」は自ら拒否して出発したのではなかったか。詩人には自分を絶えず喚び覚ましてくれる始原の空間、ポエジーの根源としての声に、絶えず応えようと対話を志向させるその境域こそ、故郷を超えた原郷であったはずである。(白井知子・解説より)
 ISBN4-8120-1398-4 定価:1,470円(5%税込)
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            |  | ■ 新・日本現代詩文庫23 【福井久子 詩集】 福井久子の第一詩集『海辺でみる夢』は「季節のなかで」で始まる。
 わたしが果物なら時がきて秋の色にそまる/わたしが古い壺ならつなぎ合せもできる/わたしが書物なら読んだのち/押花をひめて本棚に場を与えられよう/わたしが机ならまだ白い紙と心とを支えもできる/わたしが窓なら吹きつのる風はさわやかな誘い/わたしが海なら夏の日に/反射する氷山を腕にふかくかかえる/で/あるなら/待つことはものの叡知/流れを断つやさしさを知らず/わたしのなかに わたしは/暖かにすわっていたであろうが(全行)
 わたしがと繰り返し、比喩の世界を拡げてみせる。その一つ一つが季節のなかの、つまり青春の日々の恐れと不安と願いと祈りを抱えこんで/略/。そのあと、であるならと続く。であるならわたしはわたしのなかに暖かに座って待っていたであろうか。あきらかにここには世界への懐疑と自己への設問がある。/略/
 夢みる海辺から形象の海まで、半世紀書き続けて追ってきた主題のふと傾(かぶ)く姿態がよく見える。回帰の相を示しつつさらにこの詩人は優しく形而上の世界に参入する。(安水稔和・解説より)
 ISBN4-8120-1419-0 定価:1,470円(5%税込)
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            |  | ■ 詩集 『心臓のあるもの』 北野 明治/著
 父は/俺たち5人の兄弟を残して/中支那の激戦地へ/お国のために赴(おもむ)いて行った/父の弟である独身のヤクザの叔父には/なぜか〈赤紙〉が来なかった/それ以来である/子供ごころにも/〈赤紙〉が配られた方法に/強い疑念を持ったのは/戦争が終って/戦場へ行くことのなかった軍人たちは/やがて自衛隊の幹部となり/胸に勲章などぶらさげて/みな再び/偉くなっていた「赤紙」より
 ISBN4-8120-1429-8 C0092定価:1700円(5%税込)
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            |  | ■新・日本現代詩文庫20 【新編 井口克己 詩集】 井口克己は自らの出生と幼年時代の体験をもとに、夢想と現実を巧みに織りまぜながらイメージを紡ぎ、そのイメージを極限まで切りつめて生と死の輪郭を浮き彫りにする。それはひとつの解答であると同時に問いとなり、今度はその詩と向き合うものが井口詩の最良の読者かどうかを試されることになる。(小川英晴・解説より)
 バブル経済の時忘れられていた否定の精神とそこから湧き上がる新しい世界を構想する自由な想像力は現代詩の真髄であり、今まさに求められているだろう。都市文明に対峙し続け、オリジナリティーのエネルギーあふれる詩群を創出してきた井口克己の夢郷は未来の思想と生命に対し貴重な提言に満ちている。(佐川亜紀・解説より)
 SBN4-8120-1431-X C0192定価:1,470円(5%税込)
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            |  | ■新・世界現代詩文庫3 【金光圭 詩集】 尹相仁(ユン・サンイン) 森田進 共訳
 金光圭の詩は生理的に気取りと誇張を忌み嫌う。言葉の官能に酔い痴れるだけの余裕はもとからない。その代わり、彼の詩にはいつも静かな眼が光っている。言い換えれば、それは無味乾燥と思われるほどの透明な現実認識といってよい。詩が日常より高いレヴェルに存在するという神話を金光圭ほど力強く否定した例はないだろう。(尹相仁・解説より)
 言うならば国際的な詩人である。韓国内詩壇とはゆるやかに交流しているが、基本的には超然としていて、むしろ孤高の矜持の中に身を置いている。詩を垣間見ていて分かるように文明批評の視点を堅持している認識者である。中でも最も重要なのは、他者へと働きかける対話的精神を鮮明にしている点である。関係性を生きようとする愛の詩人と言ってよいだろう。(森田進・解説より)
 SBN4-8120-1428-X C0198定価:1,470円(5%税込)
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            |  | ■詩集 『ネットの中の詩人たち 3』 島 秀生/編
 「詩集」だと意識しなくても、
 どなたにでも読んで頂ける「本」です。
 あなたと同じ「心」に出会って下さい。
 ISBD4-8120-1430-1 C0092 定価:1,680円(5%税込)
 
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