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■ エリア・ポエジア叢書1『そして藍』
堀川豐平/著
阿波はすごいンでよ
徳島には日本人のいのちの原点がある。
懐かしい風景にとけこみながら、
穏やかに強く静かに存在する人間のいとなみ、生活、
そして藍。
ISBN978-4-8120-1746-3C0392 定価1890円(5%税込)

■ 詩集 『遠い国の物語』
安岐英夫/著
深い沈黙を望む詩人は、その想像と架空の軌跡を、すくい上げる。
果てしなく遠い国の物語を語り継ぎ、混迷する現代に問いかけるとき、身近な雑木林や見はるかす緑の稜線に、光と風が乱舞する。
やさしい未来への展望をともないながら。
ISBN978-4-8120-1733-3C0092定価2100円(5%税込)

■ 新・日本現代詩文庫69 『吉川仁詩集』
吉川仁/著
苦渋にゆがむ顔は/もとにもどらぬ。
この顔をつけたまま/土中に入る。
あるいは、焔につつまれて
ゆがんだ顔は/まんなかから
みごとに破裂するのだ。(「決死」より)

吉川仁さんの詩は剛直にしてしなやかだ。そのうえ強靭な鋼でつくられた細みの匕首のぶきみさもあるのだ。(中略)かぎりなく硬質で誠実なる詩が、ここに確実に存在している。そして、誰よりもはるかさきを歩いている。(小暮克彦・解説より)
 吉川仁は、日常生活において、無類に善人で世俗的な生き方の下手な人である。よくもまあ大阪で商売人をやっていたなぁ、と言う思いである。私などもお人好しを自認しているが、それよりかけ離れて、既に仏様である。
が、ひとたび筆を執り、詩や散文を書くと、実に先鋭・峻厳である。詩に対峙する精神と姿勢の厳しさに、圧倒され教えられることばかりである。特に傲慢な権力に対峙する時、より一層激しくなる。(長津功三良・解説より)
 吉川仁さんの全詩の底に潜象している殺意のような意識があります。私としてはかなり勁いものだと感じておりますが、これには社会的な背景があり、個人的な抵抗体のような攻撃性があり、詩としてのテロリズムがひそんでいるような気がします。テロリズムというコトバは余り使いたくないので、「個人の意識蜂起」ということにとどめ置きたいのですが、絶望的な思いの果てに、その刃のほこさきは、自己自身に向っているような気がしてならないのです。(長谷川龍生・解説より)
ISBN978-4-8120-1767-8C0192定価1470円(5%税込)

■ 『虚空にもどる父』
杉野紳江/著

ユーモアあり、警告もあり、談論風発の観があって楽しませる。今までの日本の詩にない明るさがある。つい筆の流れにのせられてしまう。この軽さ平明さも彼女の広範な知識、経験の豊富さからくるものであろう。(比留間一成・添え書きより)

ISBN978-4-8120-1751-7  C0092 定価2100円(5%税込)

■ 詩集 『最後まで耳は聞こえる』
小林登茂子/著
枕辺に立った娘の気配に、母の脈拍はふたたび波形をかたち作る。
「最後まで耳は聞こえる」―絶唱「母の我慢」が伝える人の生死の淵の息遣いに、小林登茂子の詩の真実がある。
声優でもあるこの詩人はほんのり色をつけた母の骨の幽かな声に愛の永遠の律動を聴く。(石原 武)

ISBN978-4-8120-1750-0  C0092 定価2100円(5%税込)

■ 新・日本現代詩文庫68『大石規子詩集』
大石規子/著
あなたの肋骨の一本で/わたしが作られたのなら
もう一本 骨をください / 欲張りな私は
それで 笛を作ります (「骨笛」より)
 古典に裏打ちされた恋唄の美しいたくらみにたっぷりと酔わせながら、女がいちばん美しく重く稔る頃の秘めた恋に揺すぶられていた彼女の唄は、寒冷な海域の中で醒めている眼から紡ぎだされたものだ。
 その眼がなくて創りというものはありえない。半身は暖まらない日陰にいてじっと詩の対象物を観つめる。(中略)たとえ自身が傷ついても、消え入るように許してしまう心は慈母観音でなくてなんだろう。(すみさちこ・解説より)
 ことセクシュアリテについていえば、女でなければ書けない詩があり(百戦錬磨の男手すら「女」の詩を書いて成功した作品は、まれ、もしくは皆無といっていいでしょう。というのも「女」の詩は男の詩でもあるという両義性を備えていますから、男は太刀打ちできない宿命を背負っています)、しかも大石さんのセクシュアリテは、性(さが)のもつ業を業として見据えたうえでの天真爛漫さを表出させたものが多く、そのぶん、うっかり引摺られると怖いような罠も含んでいます。(水橋晋・解説より)
 大石規子という詩人は風貌も言葉もつねにきりりとした輪郭をもっている。内に秘める決意が曖昧な影を掃うのであろう。少女の頃から多くの受難を経験し、苦しみも歓びも、多感に生きてきた来歴がうかがわれる。(石原武・解説より)
ISBN978-4-8120-1754-8  C0192 定価1470円(5%税込)

■ 『詩と思想詩人集2009』
詩と思想編集委員会/著
2010年代の「新しい現代詩」の胎動が聞こえる!
新鋭世代の詩人たちの登場により、執筆者の大幅な若返りが実現。総参加者279名。日本語で詩的表現・詩的実験を続ける詩人たちによる質・量共に我が国最大規模の最新現代詩アンソロジー。
ISBN978-4-8120-1755-5  C0092 定価2800円(5%税込)

■ 詩集 『雲峴宮の日向に』
山岸哲夫/著

〈とうとうきみは現われなかった〉(「鵲」)と、終わりから始められたこの詩集は、書き割りの割れ果てた風景なき舞台で、ひたすらゴドーを待ち続ける人のすぐ横で、捨てられたはずのネガフィルムを拾い集めて切り貼りされた裏の映像とも言える。(藤本真理子)

ISBN978-4-8120-1732-6  C0092 定価2100円(5%税込)

■ 詩集 『神への問い』
ベルンハルト・ガイエック/川中子義勝・編訳

 本書は近現代詩がキリスト教の直中から成立してくることを伝えている。そこに示される経過の意義と問題を考えることは、いわゆる宗教詩を超えた、ひろく詩とは何かを考える端緒となると思われる(川中子義勝)

ISBN978-4-8120-1736-4  C0098 定価2,940円(5%税込)

■ 詩集『停車場』
萩原康吉/著
停車場に立つとき、人は誰でも詩人になる。
作者もかつてここから出発し、再びこの場所に帰ってきた。
多くを語らなくても、大声で叫ばなくても、
この詩集をひもとくだけでいい。
いつの世にも変わることのない人生という温もりが、
読者の心に静かに沁みこんでくるだろう。 一色真理

ISBN978-4-8120-1734-0  C0092 定価2,100円(5%税込)

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