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■ 詩集『柳絮舞う川のほとり』
塩田禎子/著

頂上へ。源流へ。
詩作はいつでも地図のない旅だ。
かけがえのない師、そして父を喪った悲しみを胸に、
それでも詩人は確かな足どりで歩み続けるだろう。
季節が変わっても、そこに山がある限り。(一色真理)
ISBN978-4-8120-1776-0  C0092 定価2100円(5%税込)

■ 詩集『固い薔薇』
宇宿一成/著
窓の外の空高く渡り鳥の群れが帰ってゆく
病室では心電図の警報が鳴って
か細い子守唄を聞いていたそのひとは
たった今、重い服を脱ぎ終えたというように
ゴウという呼気を最後に死体と化した
虫の音がごこかから聴こえて
娘の
とりすがる手を振りほどいて
「固い薔薇」より
ISBN978-4-8120-1756-2  C0092 定価2100円(5%税込)

■ エリア・ポエジア叢書9『ねごろ寺』
武西良和/著

風だけがそれを知っている。
根来寺とは何か?
どうして自分はそこに行くのか?
なぜいつも「大門」で引き返してしまうのか?
答はない。
「大きな問い」が目の前にそびえ立っているばかりだ。
ISBN978-4-8120-1780-7  C0392 定価1890円(5%税込)

■ 新・日本現代詩文庫62『藤坂信子詩集』
藤坂信子/著
激突され/ガラスと石の上に叩きつけられたのが/わたしの持っていた/いちばん善い魂でした/このことを覚えていて欲しい/こぼされた血を見ていた人たちよ(「序詞 覚えていて」より)
 藤坂信子の抒情詩群は、リルケ的世界の弛まぬ探究の上に立った希少な精神世界である。そして、リルケへの文学的な傾倒が、その日常の生き方の隅々にまで波及し、さらにそれが藤坂の信仰という次元まで支えていることに驚かされる。そして、この粘り強い継続の意思が、必然的に戦後抒情詩の復権を促したことは言うまでもない。(中村不二夫・解説より)
 歌には老熟ということがあるが、詩は年齢とともに成熟老熟することが難しい、と読んだことがある。たしかに青春のかがやきと感傷をよく表した詩は多い。比べて老年の詩はそれらに及ばないと頷いたものだが、藤坂信子の詩をこうして見渡すと、反証がここにある、と感じる。
ISBN978-4-8120-49-4  C0192 定価1470円(5%税込)

■ エリア・ポエジア叢書7『黒い帽子と黒いマント』
細井章三/著

人は蟻よりも不幸ではないのだろうか。
ここは港湾都市横浜。
闇だけしか知らない「私」が、
光だけしか知らない「彼」と一緒に旅に出た。
さて、二人が旅を終えた朝、
詩の船はどんな港に碇を降ろしているだろう?
ISBN978-4-8120-1778-4  C0392 定価1890円(5%税込)

■ 『引きこもりからの起死回生 第二弾』
秋山景/著
終ったところから始めなければならない旅は、もう後戻りすることはできない。ほんとうは終ってなんかいなかったのだと気付いたとき、また語りはじめなければならなくなる。
この『第二弾』には「。」はない。この旅は死ぬまで続くだろう。

ISBN978-4-8120-1774-6  C0095 定価1575円(5%税込)

■ 現代詩の新鋭14 『次曲がります』
ブリングル御田/著
五臓六腑を駆け巡る
背中から指先から内臓から剥がれおちた言葉たち。
しゃぶりつくしかみ砕いて飲み下して余すことなくご堪能ください。
全部、たべられます。

ISBN978-4-8120-1764-7  C0392 定価1890円(5%税込)

■ 現代詩の新鋭15 『恋々マトリョーシカ』
永井煎/著

おもはゆく おもはゆく ひかり あふれ
見つめ、泣き、歩み、はしゃぐ子。抱き、歌い、旅し、叫ぶ父。
遊び心に満ちた生まれたての声が、
革命を指して湧き立ち、巡る。

ISBN978-4-8120-1765-4  C0392 定価1890円(5%税込)

■ 現代詩の新鋭16 『青い太陽』
山内理恵子/著

波だつ鏡を見わたすと
透過と交錯。
鏡はそこにあるものを映し込みながら、
光のとどかない奥底で、その魂の姿を変える。

ISBN978-4-8120-1766-1  C0392 定価1890円(5%税込)

■ 詩集『せかいの熟れごろ』
江島その美/著

おはじきあそびのあどけない少女の指
その指の/指鉄砲がねらいを定めている
少女は/地面に描いた川の
左岸から/右岸へ向け
発砲する寸前だ
せかいのどこかで いま/発砲した指 !
(「せかいの熟れごろ」より)
ISBN978-4-8120-1770-8  C0092 定価3200円(5%税込)

■ 詩片集『素描』
山野井悌二/著

折々に記された膨大な短章は言葉による世界の素描である。
ピカソの名作「ゲルニカ」も無数の素描の積み重ねから生まれたのだ。
いのちの日常、戦中・戦後の苦悩、旅の思い出、
心象風景と亡き妻への思慕からなる四章の詩篇を精緻に組み合わせて、
詩人は雄渾で揺るぎない畢生の大作を描き上げた!(一色真理)

ISBN978-4-8120-1737-1  C0092 定価2100円(5%税込)

■ エリア・ポエジア叢書8『水の樹』
入谷寿一/著

出口は海か。
すべてのいのちが生まれ、還っていく源は水だ。
生命再生の祈りを込めて、「一本の水の樹」のように、
著者の詩は立ち上がる。
北海道の大地での五十年に及ぶ詩業の集大成ともいえる清冽な第三詩集。

ISBN978-4-8120-1779-1  C0392 定価1890円(5%税込)

■ エリア・ポエジア叢書10『灯台』
山川久三/著

還流する性の闇
男のなかに女がいて、女のなかに男がいる。
性は生を攪拌し、生は性を超克する。

ISBN978-4-8120-1788-3  C0392 定価1890円(5%税込)


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